転職活動

【転職活動】志望動機が思いつかないときには(PR)


こんにちは、安斎響市です。

転職活動の際に、「志望動機が思いつかない」というのは、多くの人の悩みでしょう。


そもそも、本音を言えば…

  • 給料を少しでも上げたい
  • ワークライフバランスを改善したい
  • 今の仕事は飽きたので他の仕事がしたい

などの理由で転職活動をしている人がほとんどなのに、それをそのまま伝えてしまうと、書類選考や面接ではマイナス評価になってしまいます。

企業の人事や面接官から高く評価される「志望動機」を作るためには、どのような手順で考えれば良いでしょうか?


今回は、転職活動での志望動機作成と資料管理という視点で、アドビ(Adobe Acrobat オンラインツール)さんのPRをかねて記事を書いていきます。



志望動機は「本音」じゃなくてもいい

まず、大前提として、志望動機は100%「本音」である必要はありません。

本音の転職理由・志望動機を正直に語ったところで、面接官からの高評価や内定獲得には、決してつながらないからです。

ネガティブな理由は言わない


例えば、転職を考えている理由がネガティブなものであったとしても、それを直接面接で言うことは避けた方が無難です。

面接とは、自分という人材を売り込むための「営業」の場です。せっかく商談の機会をもらっているのに、自分からネガティブな話をしてしまったら、その商材は売れなくなってしまいます。
面接の目的が「自分を高く売ること」である以上、その意図に反することは一切言わない方が良いです。

仮に、転職を考えている理由が「上司との相性が合わないから」だとしても、その本音は表に出さず、「会社の社風が自分の性格に合わない」「今の職場では自分のやりたいことができない」など、他の言葉に言い換えた方が良いでしょう。


職場の悪口ではなく、「自分には合わない」という相性の話であれば、比較的、理解は得やすいはずです。

転職活動には本音と建前がある


企業の採用担当者の中には「本音を包み隠さず語ってほしい」と言う人もいますが、それはあくまで、企業側の都合です。
企業側からすると、何か隠し事をされるよりは、本音を聞いたうえで合否の判断をしたいのは当たり前でしょう。しかし、当然ながら、本音を包み隠さずに全部語ってしまったら、内定の可能性は下がります。

原則として、ビジネスには、本音と建前があります。

営業の商談で商品の紹介をするときに、「このモデル、品質はすごく良いんですが、ちょっと値段が高いんですよね」などと社内の本音をペラペラと喋ってしまう営業担当がいたら、その人は「仕事ができない」と評価されるでしょう。

転職活動も同じで、本音と建前があります。

自分の不利になるようなことをわざわざ自分から言う必要はないですし、本音をさらけ出す必要もありません。

入社した後だって、上司や同僚に何でもかんでも自分の思っていることを全部は言わないですよね。それと同じです。

志望動機 = 転職理由ではない

そして、結構見落としがちなのが、「志望動機」は「転職理由」ではないというポイントです。これらの2つは、似て非なるものです。

転職初心者がやってしまいがちなミスが、自分では「志望動機」を喋っているつもりなのに、その内容は個人的な「転職理由」でしかなく、企業に対する「志望動機」になっていないというパターンです。

  • 現在の職場があまり合っていなくて、転職を考えています
  • このまま今の仕事を続けていても成長できないため、転職したいです
  • 現在所属している会社は衰退産業なので、もっと将来性ある業界に移りたいです

こういった説明は、確かに「転職理由」としては理解できるものの、本来面接で語るべき「志望動機」とは呼べません。

上記の説明では、なぜその企業を選んだのか、なぜその業界・職種に就きたいのかという必然性がどこにも感じられないからです。


志望動機の書き方(例文あり)

志望動機とは、なぜその会社のその求人に興味を持ったのか、その会社でどんな仕事をしたいと考えているのか、という自分自身の将来への意思を語るものです。同時に、なぜそのような思考に至ったのかという過程には、自分自身の過去の振り返りを含めて語るのが効果的です。

ただし、自分のことばかりではなく、まずは、相手に目を向ける必要があります。

この説明だけだと、どういうことかよく分からないと思うので、具体的に説明していきます。

企業の求人票を分析してみよう


志望動機の作成において、実は最も重要なのは、企業の求人票の分析です。

その企業のどこに魅力を感じ、なぜ入社したいと思ったのかという志望動機の説明は、自分の内面から勝手に作り上げるのではなく、企業が持つ特徴や応募求人の特性をベースにして、相手を注意深く見て内容を練る方が、高く評価される内容になるからです。

転職活動というと、すぐに自己分析に走る人が多いですが、自己分析をいくらやっても、内定には直接つながりません。より重要なのは、企業分析です。

つまり、個人的な仕事のこだわりや理想のキャリアなど、一方的な自分語りをするのではなく、「企業の求めている人材」の方に自分自身を合わせた上で、その傾向に見合う形で志望動機を語ることが必要なのです。

そして、応募企業が求める人材像が最も端的に表れているのが、求人票です。なので、中途採用の募集要項・業務内容・必須条件・歓迎条件・期待する役割などをじっくりと読み込んで、それに合わせて志望動機を作り上げるのが良いでしょう。

志望動機は、本音の「個人的にその会社に入りたい理由」を正直に語るのではなく、ビジネス上の建前で構わないので「どういう視点でどのような言い方をすれば、その会社の求める人材像にぴったり合う人物だと評価されそうか」を徹底的に考えて、その理想の人物になりきるのが大切です。


求人票に書いてある条件や人物像にぴったり合う形で、自分の過去の経験はその企業においてどう活かせるのか、将来的にどんな貢献につながるのか、という「転職後の活躍イメージ」を人事担当や面接官に想起させる、説得力あるストーリーを作ることができれば、あなたの志望動機は高く評価されるものになるでしょう。

志望動機の作成例(経験ありの場合)

例えば、過去の業務経験を活かして経験者採用に応募する場合、志望動機を下記のように作ると、面接官から見て、強い納得感や説得力が生まれます。

  • これまで製造業の経営企画部で働いてきた経験を活かし、御社の事業企画部の仕事に貢献したいと考えております。御社のプロジェクトであれば、これまであまり活かせていなかった英語スキルを業務に直接使うことにもなるため、より一層、経験を活かしつつ自分の仕事の幅を広げていける仕事内容だと思います。
  • 過去5年間、営業職として働いてきた経験を活かし、御社の法人営業部に転職したいと考えております。御社が求めているような、外回りの営業から書類事務まで一通りを独立してこなす業務の経験こそ、私が過去にやってきた仕事内容とまったく同じもので、新しい職場・商材であってもスムーズに業務を始められるはずです。

ポイントは、志望動機の説明の中に、「この仕事であれば、自分が持っている能力・経験を活かせるから」という前向きな自己PRが含まれていることです。

求人票の「求める人材像」や「採用条件」などに書かれている内容を踏まえ、自分はその条件にピッタリ合致する人材だからこそ応募してきたのだ、という流れで志望動機を作るのです。


志望動機の作成例(未経験の場合)

一方、過去の業務経験と直接的な関わりのない、新しい業種・職種に挑戦する場合の志望動機についても、幾つか例を挙げましょう。

  • これまで製造業の経営企画部で積んできた業務経験を活かし、御社でコンサルタントとして仕事をしたいと考えております。物流関連のコストダウンや効率化に関してであれば過去の経験を大いに活かせるため、製造業からの異業種転職であっても、御社の業務に十分な貢献ができるものと信じております。
  • 過去5年間、営業職として働いてきた経験を活かし、今後は御社にてマーケティング職への転身を考えております。過去の仕事でもマーケティング部門とは密接に関わって仕事をしてきましたし、マーケティング・PR専門のスタッフにはない、営業経験者ならではの目線で、アイディア出しや課題提起などができると思います。

こちらも同じく、ポイントは、志望動機の説明の中に、「この仕事であれば、自分が持っている能力・経験を活かせるから」という前向きな自己PRが含まれていることです。

未経験業種・未経験職種だから過去の経験は見られないというわけではありません。むしろ、未経験の仕事だからこそ、業界や職種が変わっても過去の経験をもとに成果を出せる人材だという論理的な説明をするのです。

求人票の内容をじっくり吟味して、自分がどのように貢献できそうか、どのようなスキルを発揮できそうかなどを、志望動機の中に盛り込んでいきましょう。



志望動機作成のためのお役立ちツール

以上をまとめると、志望動機とは、「自分がその会社に入社したい理由」を正直に本音で語るのではなく、「自分がその会社に貢献できると言い切れる根拠」を、求人票の「企業が求める人材像」を踏まえたうえでロジカルに提示するもの、ということです。

「こういうところに魅力を感じた」「こういう働き方にあこがれた」など、企業の特色に関して志望理由を語るのも、決して悪くはないのですが、もう少し工夫して「この会社のこういうところは、自分の経験を活かしつつ更に成長できる環境なので、魅力的だと感じた」「こういう働き方であれば、自分の〇〇の仕事経験が発揮しやすいので理想的だと考えている」など、上手な言い換えができると、より高く評価されるものになるでしょう。

さて、ここで、求人票ってどうやって見つけるの? 企業が求めている人材像ってどうやって分析すればいいの? という悩みに対して、具体的に役立つツールを幾つか紹介します。

求人票を探すなら、転職エージェント活用が必須


基本的に、中途採用の転職活動においては、転職エージェントのサービスを利用するのが必須です。

転職活動ルートは、主に下記の4つです。

  1. 企業への直接応募
  2. 転職エージェント経由での応募
  3. 社員紹介(リファラル)での応募
  4. ヘッドハンティング

このうち、3と4は、現実的にはほとんどの人にとってあまり縁がないと思います。そうなると、必然的に選択肢は1か2で、企業の採用サイトなどから直接応募する方法か、転職エージェントに登録して求人を紹介してもらう方法かの二択になります。

これら2つは二者択一ではないので、どちらも併用しても構いませんが、より優先すべきは「2. 転職エージェント経由での応募」です。

中途採用求人には、「公開求人」と「非公開求人」があり、転職エージェント経由でしか応募できない「非公開求人」の方が、待遇や条件の良いものが圧倒的に多いからです。

詳しくは、こちらの記事に書いてあるので参考にしてみてください。


求人票の管理には、Adobe Acrobat オンラインツール

複数の企業の求人票を見比べて、じっくりと吟味する際には、Adobe Acrobat オンラインツールを活用するのがオススメです。

転職活動を実際にやってみると、よく分かるのですが、企業の求人票の管理って結構面倒くさいです。転職エージェントから求人票が送られてくる際、たいていの場合はPDFフォーマットですが、「企業概要」「選考プロセス」など、正直言って余計な情報が4ページ、5ページと長々くっついていることが多いからです。「最初の2ページだけあれば良いんだけどな…」と思うことは意外とあります。

1社、2社程度の求人票を見ているならともかく、転職活動では、応募前に20社以上、場合によっては100社以上の求人票をじっくり読み込むことが必須になるため、余計な情報が多すぎたり、多数のPDFファイルを同時に送受信していると、管理が非常に煩雑になります。

Adobe Acrobat オンラインツールを活用すれば、PDFの好きなページだけ選択して分割したり、不要なページを削除したり、10社以上の別々の求人票を1つのPDFファイルに結合して保存しておくことなども可能です。

また、求人票の記載内容の特に気になった部分にマーカーを引いたり、コメントを追加したりもできるので、じっくり企業分析を進める際にも非常に役に立ちます。オンラインで閲覧できるので、自宅のPCで編集したものを外出中にタブレットで再確認するなどの流れも、非常にスムーズです。

使い始めると非常に便利なので、一度試しに無料で使ってみてください。

【無料】PDFのオンラインツール - アドビ公式 | Adobe Acrobat (日本)【PR】

(全ての機能が基本無料で使えます。月間使用回数や機能により、アカウント登録が必要な場合があります。※2023年9月現在)

転職活動対策におすすめの書籍

最後に、手前味噌ですが、転職活動対策にオススメの書籍を紹介します。

  • はじめての転職に最適な、転職初心者向け


  • 面接突破の徹底対策(発売後半年で3刷! 売れています!)


ブログには書き切れない内容もたくさんあるので、転職全般について詳しく知りたい方は、ぜひ書籍を読んでください。


おわりに


以上、転職活動の際の、「志望動機が思いつかない」という悩みの対処法と、そのプロセスに役立つ具体的なツールのご紹介でした。


志望動機の作成時に重要なのは、自分自身の自己PRや自己分析ばかりを考えるのではなく、企業が求めていること、企業が採用したい人材の条件を深く理解したうえで、それを志望動機の内容として落とし込むことです。

一方的に自分のことばかり考えている人は、転職活動では上手くいきません。重要なのは、あくまで相手が求めているものに応えることです。

その手段としての、求人票分析 ⇒ 志望動機作成のコツと、幾つかのお役立ちツールについて書きました。

転職活動は、やり方を知っていれば決して怖くはありません。冷静に相手を見て、内定を掴みに行きましょう。

以上、お相手は、安斎響市でした。


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