
こんにちは、安斎響市です。
今日は、ちょっと大事な話をします。
世の中には、
お金よりも、時間よりも、
「たいせつなもの」がある、
というお話です。
お金より、時間より、たいせつなもの。
何だと思いますか?
「大金持ちになる」よりも、人生において大事なもの。
誰にも平等で残酷な「時間」よりも、さらに重要なもの。
ここでは、「家族」とか「愛」とか、そういう感情的なものは除外して考えます。
もちろん、それはそれで間違いではないけれど、別に私は、東京の中心で愛を叫びたいわけではないし、
今日、お伝えしたいのは、もっと現実的で戦略的な話です。
はっきり言いましょう。
人生において、
お金より、時間より、たいせつなもの。
それは、「選択肢」です。
実は、世の中のほとんどの「不幸」は、これで説明が付きます。
毒親の元で虐待されて育った子どもが不幸なのは、親以外に頼るという「選択肢」が無いからです。
貧乏でお金が無くて、水商売で食いつなぐシングルマザーが不幸なのは、他に子供を育てるための「選択肢」が無いからです。
中卒で地元の小さな工場で期間契約で働く若者が不幸なのは、他の仕事を選ぶという「選択肢」が無いからです。
上司のパワハラで精神を病んで鬱病になる会社員が不幸なのは、思い切って会社を辞めるという「選択肢」が無いからです。
全ては、「選択肢」の問題なんです。
「選択肢が無い」ことの恐ろしさ
仮に、毎日の仕事がつまらなかったり、上司が嫌で嫌で仕方がなかったり、急に望まない人事異動や地方転勤を言い渡されてしまったとしても、
「転職して新しい会社に行く」という選択肢さえあれば、すべては自分次第です。
逆に言うと、
この「選択肢」が無い場合は、北海道に行けと言われれば行くしかないし、インドに行けと言われれば行くしかないし、上司が最悪な人だとしても黙って従うしかありません。
実際、私が以前いた会社の同僚にも、「行きたくない・・・」と泣きながら中国の工場へ転勤となり最低な暮らしをしている同期社員や、上司の酷いパワハラの末に最後は自殺してしまった先輩もいました。
私が新卒で入った会社であった、本当の話です。
このとき、私が特に衝撃だったのは、この会社がパワハラで自殺者を出して全国ニュースになった後でさえ、
同期の社員たちは「いや、たまたま上司との相性が悪かったんだろうね」「うちの会社はパワハラには厳しいホワイト企業だからね」と言っていたことです。
・・・。
はっきり言いますけど、この会社は、ホワイト企業ではありません。
私が20代でこの会社にいた頃、
飲み会は「強制参加」で、しかも自腹で4,000円~5,000円の会費を毎回払わされ、かつ若手社員は「宴会芸」を強要されましたし、
先輩たちは入社年度が1年上というだけで初対面で当然のようにタメ口で、偉そうに毎日意味不明な説教をされましたし、
会議中に上司から「お前、殺すぞ?」と言われたことさえあります。
全部、本当の話です。
それでも・・・
「転職」という選択肢が無い人たちは、「この会社はホワイト企業だ」と自分に無理やり言い聞かせるしかないんです。
これが「選択肢が無い」ということです。
私は、本当に恐ろしいことだと思います。
「選択肢」さえ、あったら・・・
例えばの話、
「自分は、もう会社の本社近くに家も建てちゃったし、子供の学校もあるし、他の場所に住むわけにはいかないから」
と、安い給料で我慢し続けるのも、選択肢が無いことの一例です。
「旦那は明らかに不倫しているし、正直言って大嫌いだけど、2人の子供を育てるためには離婚するわけにはいかないし・・・」
というのも、選択肢が無いことの一例です。
自分の人生を、「会社」や「他人」に依存していて、
自分で自由に選ぶことができないから、
不幸な人生でも我慢し続けるしかないんです。
他に「選択肢」が無いから。
もし仮に、「この会社はおかしい気がする・・・自分のスキルならいつでも、もっと良い待遇で転職は可能だ」という自信があれば、
自分の意志で「会社に残る」こともできるし、「転職する」こともできます。
選ぶのは、自分です。
自分にとってベストな道が何か?を、自分で考えることができます。
そうでない場合、「正直言って嫌いな会社に我慢して残る」か「無職」かの二択になってしまうので、
はっきり言って、どちらに転んでも不幸です。
別の例で、
自分に、もし、旦那と同等の年収をいざとなったら稼げる実力があれば、仮に一度結婚した旦那と全く心が通じ合っていないとしても、
「とりあえず今のところは旦那と一緒に過ごす」のも、「旦那に見切りをつけてバッサリ離婚する」のも自分の自由です。
選ぶのは、自分です。
自分にとってベストな道が何か?を、自分で考えることができます。
そうでない場合、「正直言って嫌いな旦那と我慢して暮らす」か「自分も子供も貧しい暮らしをする」かの二択になってしまうので、
はっきり言って、どちらに転んでも不幸です。
世の中のほとんどの不幸は、実は「選択肢が無い」ということに過ぎません。
だからこそ、大事なのです。
自分の人生に、自分自身が選べる「選択肢」が果たしてあるのか、無いのか、ということが。
「選択肢がある」人の圧倒的な強さ
今、私は外資系IT企業で働いています。
厳しい世界です。
実際に、同じ部署の社員がクビになることもあります。
隣の席に座っていた仲の良い同僚が、ある日突然クビになっていなくなったこともあります。
私自身も、上司や会社の評価次第では、来月にはクビになるかもしれません。
真面目な話、可能性はゼロではありません。
でも・・・
私は正直言って、そんなの全然怖くありません。
なぜかと言うと・・・
私には幾つか選択肢があるからです。
まず、私は、仮に今の会社をクビになったとしても、他の転職先を2~3か月以内に見つける自信があります。
過去に4回転職しているので、もう「転職のやり方」は知り尽くしています。
過去に4回も転職していると、さすがに「5回目」を怖いとは全く思いませんし、「5回目」も別にやろうと思えば余裕でできるだろうな、という明確な自信があります。
実は、自分が全く転職する気が無くても、LinkedIn等で他の会社から何度か誘いが来ているので、この先、本気で仕事に困るというのは、あまり想像がつきません。
前の会社を辞める時にも、アメリカ本社のVP(執行役員)から最後に電話で、
「キョーイチ、もし今後、うちの会社に戻ってきたいと思ったら直接電話をくれ。絶対に、あなたの為に私がポジションを作るから。」
と言ってもらえたので、「前職に出戻り」という選択肢もゼロではないと考えています。
口約束なので、VPが本当に私をもう一度雇ってくれるかどうかは知りませんがw
また、仮に転職しないとしても、
実は先月、会社の他の部署の事業部長から「安斎さん、良かったら、うちの部署に来ませんか?いま人が足りていなくて・・・」と誘われているため、
もし今の部署でやっていけないとしても、私には「他の部署に移る」という選択肢もあります。
更に言うと・・・
実は私・・・今月(2021年4月)初めて副業月収が、本業月収を大きく上回りました。
というか、今月だけ見れば、下手すると本業の2倍くらい「副業だけ」で稼いでいることになります。
ぶっちゃけ、今の会社をクビになったところで、副業一本で生計を立てることは不可能ではないです。
もちろん、大企業の看板や社会的信用とか、福利厚生とか、安定性とかを考えるとサラリーマンをやっていた方がいいのですが、
正直言って収入金額だけ考えたら、別にサラリーマンを辞めても数か月~1年とか食いつないで家族を養うことは、余裕でできそうです。
つまり・・・
私には、
仮に今の上司に「お前はクビだ」と言われたところで、
①転職先を見つける
②前の会社に戻る
③社内の他の部署に移る
④副業で生計を立てる
という最低でも4つの可能な選択肢があります。
4つ全部が成功するかどうかは分かりませんが、4つのうち1つ~2つくらいは間違いなく上手くいくと思います。
これが、「選択肢がある」ということです。
いつクビになるか分からない外資系企業で働いていても、何も怖くないんです。
私には選択肢があるからこそ、普段の仕事でも、上司に媚びよう、好かれようなんて全く思いませんし、相手が上司だろうが役員だろうが社長だろうが、言いたいことははっきり言います。
自分の仕事は、自分のやりたいように自由にやります。
それはダメだと会社が言うのなら、別に会社を辞めてもいいと本気で思っています。
いざとなったら、
私には、「選択肢がある」から。
選択肢を持つために・・・
ご理解いただけましたか?
これが、「選択肢」の重要性です。
お金よりも、時間よりも、
人生において、たいせつなのは「選択肢」です。
「自分には、いざとなったら他の道がある」という意識が、精神衛生上、この上ない自信と安定に繋がるし、
自信を持って、失敗を恐れずに挑戦ができるので、結果として現在の本業も上手くいきます。
失敗が怖くないから、果敢に挑戦して、結果を出すことができるんです。
「選択肢」があるから、メンタルも強くなれるんです。
私は周りから「鋼のメンタル」と呼ばれるほど図太い性格ですが、ぶっちゃけ「選択肢」が無かったから、こんなに強くは立ち振る舞えません。
いざとなっても転職できるから、副業収入があるから、というバックグラウンドがあって初めて、私は、何も恐れずに挑戦して結果を出すことができるんです。
人間なんて、みんな同じです。
私自身も本当は「メンタルが強い」わけではありません。
失敗しても平気な、明確な裏付けがあるから、「メンタルが強い」ように振舞えるだけです。
全ては「選択肢」次第です。
では・・・
選択肢を持つためには、どうしたらいいのか・・・???
その一つの答えは「常に自分のスキルを磨いて、 "転職" という可能性を頭の片隅に置く」ことだと思います。
転職の必勝法については、こちらの記事にも詳しく書いています。
本気で転職したい人は、【必読】です。
「安斎響市の転職プロジェクト」
① 運命を引き寄せる「職務経歴書」の書き方 & 応募企業の選び方
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読むか、読まないかは、あなた次第です。





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※「新卒3年以内の早期離職」については、あまりにも問い合わせが多いので、別途、noteで特集記事を書きました。
安斎響市の「第二新卒」転職プロジェクト
この記事では……
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などなどが、網羅的に書いてあります。興味のある方は、こちらもどうぞ。
安斎響市の「第二新卒」転職プロジェクト
自分には今の会社しかない、この会社を辞めたら行くところが無い、旦那と別れたら自分で稼ぐ力が無い、などと思い込んでしまうから、逃げ場が無くて苦しくなるんです。
本当にそうか?
もしかして、転職しようと思えばできるんじゃないのか?ということを自分自身が知っているか知らないかで、日々の過ごし方と、自分の精神状態は大きく変わります。
必ずしも今すぐに「他の道」を選ばなくても、
「自分には、いざとなったら他の道がある」と思えるだけで、生きていく上でのストレスやプレッシャーは相当に違います。
何から始めたらいいか分からない方は、試しに、ちょっとした隙間時間でミイダスの適職診断をやってみるのも良いと思います。
無料で簡単に試せますし、自分が今の会社の仕事に合っているのかどうか、なんとなく分かります。(結構面白いです)
公式サイト:【完全無料】あなたの「現在の市場価値」を見いだすコンピテンシー診断
ミイダスについては、こちらの記事後半に詳しく書いています。
公式サイト:【完全無料】あなたの「現在の市場価値」を見いだすコンピテンシー診断
最後に
もちろん、「選択肢」を本当に持てるかどうかは、あなた次第です。
「選択肢」は、他人がいつの間にか提示してくれているものではありません。
自分が本当は持っている「選択肢」にずっと気が付かない人もいます。
まずは、自分には今の道の他に、どんな選択肢があるのか、再確認するところから始めましょう。
選択肢が無いとしても、心配することはありません。
「選択肢」は、無ければ、作ればいいのだから。
上記に書いたうち、私の選択肢②出戻りと③部署異動については、仕事で結果を出した末に運よく手に入ったものですし、④副業に関しては、ほんの1年前まで存在もしていなかった道です。
「選択肢」は、自分で戦略的に作れます。
それを忘れないでください。
では、今日は、この辺で。
お相手は、安斎響市でした。
「安斎響市の転職プロジェクト」
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安斎響市の「第二新卒」転職プロジェクト
(前編)必勝転職ルートと応募企業の選び方
(後編)職歴が浅くても使える自己PR方法